公園で遊んでいて、5時のチャイムが鳴ったから帰る-地域や季節によって時間が少し違うところもある様ですが、子供の頃の記憶として耳に残っている人も多いのではないでしょうか。時計はあるけど気にしちゃいない、お腹がすいても遊びは止めない、夢中で遊んで、5時のチャイムが唯一の区切り。それだけまとめて夢中になって、だからこそ心と体にとっていい時間がとれたといえるのかな、と思ったりします。
分刻みでスケジュール管理され、効率重視で毎日いろいろな業務を次々にこなす現代社会人は、無駄なく生産性高く日々活動することで様々な社会の側面を支えています。けれど、いつでもどこでも連絡がついてしまう便利さと裏腹の窮屈さ、感じたことのある人は少なからずではないでしょうか。
この間、実にウン十年ぶりに公園で5時のチャイムを聞くことがあり、何かたとえ様もない懐かしさのようなものを感じました。それはもしかしたら、忘れかけていた、何かに夢中になるという記憶の断片だったのかもしれません。そして、時には回り道があったとしても、夢中になれた時にはきっとなにかよいものをのこせるのかもしれないな、と思い出させてくれる音だった様に思います。
次の世代にも、そんな記憶をのこしてあげられたらな、と。
終活支援サイト『のこす記憶.com』がお届けする『のこす記憶.comコラム』では、日常生活の何気ない一コマから、のこし伝えていきたい記憶を不定期更新で綴ってまいります。