世帯、家族の形が様々変わる中で、人生の終盤を誰と過ごすのか、ということもまた当然変わってきました。子供がいて、一緒に暮らしていて、お墓に入っても家の墓として家族が墓守をしてくれる、という形は、家庭毎様々な事情からではあっても、年々その形を維持できなくなってしまうケースが増加傾向にあるという事実認識は、間違ったものではないでしょう。
高齢者の一人暮らし世帯も増え、そこに地域のつながりというものもあるわけではなく、いままでいろいろあった『つながり』を失くしてしまうことは、やがて活力を失っていくことにつながってしまいがちです。支え、支えられることで人として在ることができる-それは老若男女を問わず等しく言えることではないでしょうか。
つながりと言えば人と人とのつながりはもちろんですが、ペットとの触れ合いが認知症の予防につながるということも介護業界を中心に言われています。これは、ペットとの触れ合い、特に飼育とするという責任を伴う行動が、認知症予防において大切だと考えられている「記憶」「運動」そして「会話」を伴うからだそうです。飼い主として面倒をみる以上、食事や予防接種などなどきちんと把握、記憶しておかなければならないことはありまあすし、犬などであれば散歩が運動につながります。また、例え言葉でのコミュニケーションができないとしても、愛情をもって話しかける行為は、独りきりで言葉すら発しない日常と比べてどれほどよいことでしょうか。ペットは家族同様と思ったり、あるいはそれ以上の絆で結ばれたりする人もめずらしくはありません。それは、そこにしっかりとした『つながり』があるからではないでしょうか。
ただ、ペットを飼うということはもちろん責任を伴いますし、長年ペットを飼ってきた方であればあるほど、その責任感から、高齢となって、もし自分が先立ってしまったら、という不安からペットを飼うことをやめてしまう方も多くいらっしゃいます。確かにしっかりと考えておかなければならないことですが、予め里親を探しておくなどできることもまたあり、ペットを通じて新しく広がる人とのつながりもあるかもしれません。また逆にペットが先に亡くなってしまう悲しみ(ペットロス)も訪れ得ることではあります。
そしてそこまでのつながりで結ばれたペットとは、同じお墓に入りたい、という願いを持っていらっしゃる方も少なからずと思います。
のこす記憶.com パートナー寺院である善福寺(浄土真宗/神奈川県 小田原地域)には、全国でもめずらしい、ペットと一緒に入ることのできる墓地が境内の一角にございます。ペットと共に永眠できるところを、という方にはこちらで詳細をご案内いたしております。
終活支援サイト『のこす記憶.com』がお届けする『のこす記憶.comコラム』では、日常生活の何気ない一コマから、のこし伝えていきたい記憶を不定期更新で綴ってまいります。