皆様、新型コロナウイルス感染拡大の危険性が広がるなか、いかがお過ごしのことでしょうか。本当に危険なのか、どうも実感が湧かないという方もいらっしゃるかもしれません。自分の身の危険を感じないと、なかなか特別な行動に出ることができない、自分だけは大丈夫だろう、と思いがちな私たちです。行政からの情報発信も数字の羅列が多く行動指針にはなりづらく、なおかつ、インターネット上では様々な意見や噂話が蔓延しており、信ずべき情報が不明瞭なことも問題です。こうした世の中においては、正しい情報を選び取る知恵と知識、それから経験に基づく嗅覚が必要なのでしょう。日頃から教養を身につけようとする心構えと、先人やの言葉に耳を傾ける謙虚さがあれば、これらは自から習得できることです。真実かどうかを見分ける力を、今こそ身につけたいものです。
善福寺 住職 伊東 昌彦