Rockをもて仏教す Part8

ロックの歌詞から面白いなあと感じるところを切り取って、そこだけ勝手に仏教解釈をしてみます。今回は2度目登場のRed Hot Chili Peppers、By the wayです。これは結構売れた曲だと思います。哀愁漂う感じが私の好みでもあります。
 
Standing in line
To see the show tonight
And there’s a light on
Heavy glow
By the way I tried to say
I’d be there, waiting for
Dani the girl
Is singing songs to me
Beneath the marquee, overload
 
Steak knife
Card shark
Con job
Boot cut
 
はじめに申し上げますと、はっきり言って良く分かりません。このバンドではいつものことなのですが、内輪ネタのほか、結構象徴的な部分が多くて難しいのです。ダニーという女性シンガーのショーを観に行く途中の自分、という状況です。ショーなのですが、自分のために歌ってくれるというのが仏教的にグッときますね。1対1なのです。
 
Steak knife以下、他の箇所でもこうした単語が羅列されますが、すべて悪の象徴として捉えてみました。それに対応するのがダニーであり、ダニーに会うために悪のなかから順番に並んでいるって感じでしょうか。想像力豊かにすると、地獄と極楽ですよね。自分は地獄にいるのですが、そこから抜け出したい。ダニーという仏の象徴に説法してもらいたい。
 
このあと、実は高速ではなく一般道で自分は行くという描写もあり、これもおそらく、なかなか地獄から抜け出せないという譬喩だと勝手に思います。あっちにダニーがいるってことは知っているけど、なかなか思うようにいかない葛藤も感じます。自分だって分かっているんだっていう弁明と同時に、でもこれがずっと続くかのような絶望も感じます。

 
 
善福寺 住職 伊東 昌彦

 

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